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通称パンプキン爆弾こと、
模擬原爆ってご存知でしたか?
『パンプキン ! 模擬原爆の夏』は、絵本でないですがとても良い児童書です。話はフィクションです。たがら、本のカバー袖にある「パンプキン爆弾」、「模擬原爆の碑」の写真・説明を初めさらっと見た時は、お話の中だけの設定だと思い違いをしてしまいました。
自分の無知にも驚きましたが、1991年に愛知県の『春日井の戦争を記録する会』が、米軍の文書を調べ、模擬原爆の詳しい内容がわかったため、まだ知らない人も多いかと思います。
このパンプキン爆弾は、長崎に落とされた原子爆弾と同形ですが、あくまで爆弾の軌道を調べたり、原子爆弾の投下の予行練習としての爆弾なので、核爆発は起きませんでした。ですが、模擬といえどもこの巨大である爆弾は、全国30都市、49発が投下され、死者400名の被害がでました。
話の見どころは、「むかし、戦争があった」くらいしか戦争について知らなかった主人公ヒロカの葛藤と成長です。
模擬原爆について調べるために祖父の話を聞いたり、戦争遺跡である模擬原爆の石碑を訪れた、いとこのたくみとの交流をきっかけにして、戦争を身近なものとして考え始めました。
そこから、一旦は暗い気持ちになり葛藤しながらも、持ち前の明るさと大雑把であるけれど今でも戦争がとぎれなく続く世界が、これからどうあるべきか、゛今の結論゛をだしていくヒロカの成長です。
追伸:
日本全国どこに落とされたか調べると、実は、私の住む東京でも西東京市にパンプキン爆弾は、投下されていて、3名が亡くなっていることを知りました。当時の住民の証言や体験などが、『じゃがいも畑へパンプキン 西東京市にも落とされた模擬原子爆弾』
「西東京に落とされた模擬原爆の記録を残す会」にまとめられています。
ご覧下さりありがとうございました。
宗一郎